コラム

ナゾラビアルファットとは?
ほうれい線を深くする「隠れ脂肪」の正体

2026.05.19

スキンケアやマッサージを続けているのに、なかなかほうれい線が改善しない……とお悩みの方は多いのではないでしょうか。実は、ほうれい線の深さや目立ちやすさには、皮膚の下に潜む「ナゾラビアルファット」と呼ばれる脂肪が深く関わっている場合があります。

本記事では、ナゾラビアルファットの正体と、それがほうれい線に影響するメカニズム、さらに医療機関で行えるアプローチについてわかりやすく解説します。

1.ナゾラビアルファットとは?

「ナゾラビアルファット」とは、鼻の横から口角にかけての領域(ナゾラビアル溝:ほうれい線のくぼみのこと)の周辺に存在する局所的な脂肪のかたまりを指します。

顔には複数の「脂肪コンパートメント(区画)」があり、それぞれが独立して存在しています。ナゾラビアルファットはそのひとつで、頬の中央から鼻翼(びよく:小鼻の両脇)の外側にかけて位置しています。

この脂肪は本来、顔に適度なふくらみと立体感を与える役割を担っています。しかし加齢や生活習慣などによって体積が増えたり、位置が下方にずれたりすると、ほうれい線を押し上げる形で目立たせてしまうことがあります。

当院のナゾラビアルの施術詳細・料金はこちらからご確認いただけます。

2.ほうれい線との関係 ─ なぜ深くなるのか

ほうれい線は、正確には「鼻唇溝(びしんこう)」と呼ばれる、鼻の横から口角に向かって伸びる溝のことです。この溝は、表情筋(ひょうじょうきん:顔を動かす筋肉群)の走行と皮膚を固定するじん帯の構造によって形成されます。

ナゾラビアルファットがほうれい線を目立たせるメカニズムは、大きく分けて2つあります。

脂肪の体積増加による「押し出し効果」

ナゾラビアルファットの体積が増えると、皮膚の外側に向かって圧力がかかります。その結果、ほうれい線の外側(頬側)が盛り上がり、溝がより深く見える状態になる傾向があります。

脂肪の下垂(かすい)による「溝の形成」

加齢によって頬の支持組織(じんたい・筋膜)がゆるむと、脂肪が重力に引っ張られて下方へ移動します。この「下垂」が起こると、ほうれい線の内側(鼻・口側)のボリュームが減少し、外側との段差が生まれてくぼみが深まるケースがほとんどです。

このように、ほうれい線の問題は単に「皮膚がたるんでいる」だけでなく、深層にある脂肪の状態が大きく影響しているため、表面だけのケアでは改善が難しい場合があります。

3.ナゾラビアルファットが増える・下垂する原因

個人差がありますが、以下のような要因がナゾラビアルファットの変化に影響すると考えられています。

原因詳細
加齢皮膚・靭帯・筋膜のたるみにより脂肪が下垂しやすくなる
体重増加皮下脂肪全体が増えることでナゾラビアルファットも肥大化しやすい
遺伝・骨格頬骨の形状や脂肪の付きやすさに遺伝的な個人差がある
紫外線・乾燥コラーゲン・エラスチンの減少により皮膚の支持力が低下する
表情習慣特定の表情筋を多く使うことで脂肪コンパートメントへの圧力が変化する場合がある

これらの要因は複合的に作用することが多く、自分のほうれい線が何によって目立っているのかを正確に把握するには、医師による診察が有効です。

4.セルフケアで改善できる?限界を知ることも大切

「フェイスマッサージやリンパドレナージュ(リンパの流れを促すマッサージ)でナゾラビアルファットは減らせますか?」というご質問をいただくことがあります。

残念ながら、セルフケアによって脂肪細胞そのものを減らすことは難しいとされています。マッサージは血行やリンパの流れを一時的に改善する効果が期待できますが、脂肪コンパートメントの体積や位置を根本的に変化させるものではありません。

一方、以下のようなセルフケアは、ほうれい線の進行を「遅らせる」観点から取り組む価値があると考えられています。

  • 紫外線対策(日焼け止めの習慣化)
  • 保湿によるハリ・弾力のサポート
  • 睡眠・栄養バランスの見直し
  • 過度な体重変動を避ける

ただし、すでに目立つほうれい線が気になっている場合、セルフケアだけでの改善には限界がある場合が多い傾向にあります。

5.医療機関でのアプローチ

ナゾラビアルファットに対する医療的なアプローチは、「脂肪を減らす」方向と「ボリュームを補う・引き上げる」方向の大きく2種類があります。どちらが適しているかは、ほうれい線の原因や状態、顔全体のバランスによって異なります。

脂肪溶解注射

脂肪溶解注射は、薬剤を注射することで脂肪細胞を分解・減少させる施術です。ナゾラビアルファットに直接アプローチできる方法のひとつとして、体積過多によるほうれい線に有効なケースが見られます。

  • ダウンタイム:施術後数日間は腫れ・赤み・内出血が出る場合があります
  • 効果の現れ方:代謝によって脂肪が排出されるため、効果を実感するまでに数週間かかることが一般的です
  • 個人差:体質や脂肪量によって効果の出方に差があります

脂肪吸引(小顔脂肪吸引)

脂肪吸引は、細いカニューレ(管)を使って直接脂肪を取り除く施術です。当院の「プリズム小顔 脂肪吸引」シリーズは、顔のほうれい線周囲の脂肪にアプローチすることが可能です。一度除去した脂肪細胞は再生しないため、長期的な効果が期待できる方法のひとつです。

  • ダウンタイム:腫れ・むくみが1〜2週間程度続くことが多い傾向にあります。圧迫固定が必要な期間もあります
  • リスク:内出血、術後のむくみ、まれに凹凸・しびれが生じる場合があります
  • 施術時間:方法によって異なりますが、局所麻酔で行えるものもあります

ヒアルロン酸注射・糸リフト

脂肪の下垂が主な原因でほうれい線が目立っている場合は、「引き上げる」または「くぼみを補う」アプローチが選ばれることもあります。

ヒアルロン酸注射は、ほうれい線のくぼみに直接注入してふっくらさせる方法です。即効性があり、体質に合わなかった場合はヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を溶かす薬剤)で対応できます。一方、時間の経過とともに吸収されるため、定期的な維持が必要です。

糸リフト(スレッドリフト)は、特殊な糸を挿入して皮膚を物理的に引き上げる施術です。脂肪の下垂を改善しながらほうれい線にアプローチできる場合があります。

  • ダウンタイム:施術内容によって異なりますが、数日〜1週間程度の腫れ・内出血を生じることがあります
  • リスク:注入部位のしこり、アレルギー反応(ヒアルロン酸)、糸の浮き出しなどのリスクがあります

6.施術を検討する前に知っておきたいこと

どの施術が自分に合っているかはカウンセリングで確認を

ほうれい線が目立つ原因は、脂肪の体積・位置・皮膚のたるみ・骨格など複数の要素が絡み合っています。医師による丁寧な診察とカウンセリングを通じて、最適なプランをご提案することが大切です。

リスク・副作用について

どの施術にもリスクや副作用が伴います。過去の施術歴・アレルギー・内服薬の情報は、カウンセリング時に正確にお伝えいただくことで、より安全な治療計画を立てることができます。

複数の施術を組み合わせる場合も

ほうれい線の改善には、一種類の施術だけでなく、脂肪へのアプローチとボリューム補填・リフトアップを組み合わせることで、より自然な仕上がりが得られることがあります。

7.まとめ

ほうれい線の原因のひとつである「ナゾラビアルファット」は、皮膚の下に潜む脂肪の体積増加や下垂によって溝を目立たせる働きをすることがあります。セルフケアには限界がある場合も多いため、気になる方は早めに医療機関へのご相談をおすすめします。PRISM Beauty Clinic 新宿院では、丁寧なカウンセリングのうえで、お一人おひとりの状態に合った施術プランをご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。


このページの監修医師

畑山 知輝(はたやま先生)
PRISM Beauty Clinic 統括院長 / 新宿院 院長

経歴
開成高校・順天堂大学医学部医学科卒業。大手美容外科では銀座院の院長・技術指導医として活躍。顔の脂肪吸引は年間1,600件、糸リフトは年間10,000本の実績を持ち、小顔・脂肪吸引の技術力は日本トップレベル。2025年に日本美容医療学会(JAPSA)認定専門医を取得。PRISM Beauty Clinic 町田院・新宿院を運営。

主な資格
日本美容医療学会(JAPSA)認定専門医 / 日本美容外科学会(JSAS)正会員 / ボトックスビスタ® 認定医 / ジュビダームビスタ® 認定医 ほか

▶ 畑山先生のプロフィール詳細はこちら

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